酉の市
秋も深みに達し、いよいよ冬の足音が低音を響かせはじめた今日この頃。
皆さんご機嫌いかがでしょうか。
先日、会社の近く(新宿)と家の近所(早稲田)で酉の市をやっていたので行ってきたのですが、
これがなるほど。素晴らしかったです。
私は千葉出身なのですが、今まで酉の市との関係はほぼありませんでした。
名前は知ってるけど由来は知らないし、実家の近所で行われているところも見たことがなかったので、
いよいよ深い関係になったのは今年の二の酉からです。
なにやら近所の神社で酉の市の準備をしている。
新宿三丁目の駅を出たところに巨大な熊手が飾ってある。
今思うと、酉の市と自分との距離は一歩、また一歩と縮まっていたのだと思います。
酉の市は、関東地方の鷲神社(おおとりじんじゃ)の年中行事らしいのですが、今では全国各地で11月の酉の日に行われます。
その年によって、二の酉で終わる年もあれば、三の酉まである年もあるのですが、
神社の境内に露天商が屋台を広げ、やれ射撃だ、やれ焼きそばだと、カップルや子供連れのファミリー、
または毎年来ているらしいビジネスマンなどがニンマリ顔で境内を闊歩しています。
商売人らしき人の多くは縁起物の熊手を買っていたのですが、これは毎年少しずつ大きいものを買っていくらしく、
売り手から値切って買い、その差額を祝儀として店に渡すのが粋らしいです。
この日も、あちこちで勝った(買った)、負けた(まけた)とのやり取りから三本締めの威勢の良い声が響いておりました。
私も入門用の小さな小さな熊手を奉納料を納めて頂きました。
風情を感じながら、やはりほろ酔いで歩いていると、何十年、何百年前と同じであろう景色に包まれるようなほっこり感が内臓に染み渡り、素晴らしい季節の変わり目を過ごせました。
竹内