果たしてありのままでいいのか。
みなさん、あれ見ました?
たまごのサーカスもいいですが、今回は、「雪の女王」です。
3月の公開からヒットを続けており、累計興行収入は170億円を突破しました。
なんといってもこの映画、やっぱりいいのはあの曲、「Let it go」ですよね~
松たか子さんの歌声は感情がこもっていて、うまいというより心に響きますね。
もちろんそれもあってなんですが、私が最も感銘を受けているのは・・・
日本語版の訳詞です。
翻訳者の高橋知伽江さんによる匠な言葉使い、日本人の「こころ」を掴んだ言い回し、そして違和感のないフレーズ。
どれを取ってもすばらしい!ブラボーです。
例えば、サビの歌詞 Let it go , Let it go = ありのままの~
これ、旋律を生かすと日本語の音は6つしか、入りません。しかも女王の口元が大きく映し出される場面なため、「go」と日本語の最後の母音は「お」でないとうまくリンクしません。
また、原曲の直訳を見ると分かるのですが、訳詞の内容を比べると、微妙なニュアンスがけっこう違うんです。
原曲は、もっと「個」にフォーカスされているというか、私はもう誰にも邪魔されない、させないわ。もう我慢しない、どうにでもなれ!というように、他者の排除という感じがあります。
とても強い主張を感じる。
https://www.youtube.com/watch?v=JHiRiCGl3NM
ところが、高橋さんの歌詞はもっとやわらかい日本人的な印象です。
https://www.youtube.com/watch?v=d6SSnbVCmEg
このままじゃダメなんだ。本当の私を信じるわ。だいじょうぶ。怖くない。これでいいの。
こころの叫びをついについに出す!みたいな。
この微妙な違い、どうですか?
私の感覚ですが、直訳のままだと少し日本人にはしっくりこなかったかもしれません。
まあでも最近の女性の強さを見る限り、直訳もはまっているかな。。。
とにかく、この歌詞に込められた想いとそれを表現した匠な技に私はとりこになりました!
絶妙なバランス感覚と研ぎ澄まされた感性。
ぜひ自分も、こんな「わかる男」になりたい!
そのためにはありのままではだめかもな~笑