マイホーム借上げ制度 移住住みかえ支援機構(JTI) (小林)
以前、「リバースモーゲージ」について触れましたが、今回は「老後資金」について、別の制度をご紹介します。
親が介護施設や、有料老人ホームなど居住系サービスへ、住替えた場合に親の自宅をどうすればいいのか。
住替えのための費用や、毎月の介護費捻出のために、まず思いつくのが売却する方法です。しかし、長年住み慣れた家を手放すのには抵抗があったり、その家を子供が相続して暮らすことを望む親もいらっしゃいます。
一番気をつけたいのが、住替え先施設の居住環境の不満などで、もとの家に戻ってくる可能性があることです。
そこで、活用したいのが、「マイホーム借上げ制度」
賃貸住宅として貸した場合、通常の賃貸契約では途中退去で家賃収入が途絶えてしまうことや賃借人が、借家権をタテに居座る事態が起こるときもあります。そんな賃貸をする際の不安や懸念を払拭してくれるのがこの制度です。 日本に自宅を所有する50歳以上の人が利用でき、東京や大阪などの大都市に限りません。
制度のメリット
①入居者が退去後に空室になっても、JTIが最低賃料(おおよそ査定賃料下限の85%)を保証し、終身かりあげてもらえる。
②JTIと入居者の3年ごとの定期借家契約ため、更新時に戻れる
③貸出人と入居者が、それぞれJTIと契約するのでお互い接点がなく、家賃の未払いや入居者とのトラブルで悩むことがない。
デメリット
①定期借家契約という貸主有利の契約をとるため、賃料が周辺相場より1~2割安く設定される場合が多い。
②JTIが耐震性や老朽化を検査し、改修の必要性があれば、貸主負担による工事をしなければならない場合がある。
空いた実家をお金に換える、空いた自宅を活用して資金をつくる。
「売却」「個人で貸す」「マイホーム借上げ制度」「リバースモーゲージ」様々な選択肢があるからこそ情報が大切です。 知っている、知らないで将来に対する対策が大きく変わってくるものですね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
担当:小林